AMG Sクラスクーペは値崩れする?結論と相場の実態
結論として、AMG Sクラスクーペは前期型(2014〜2016年式)と多走行で値崩れが進む一方、後期型(2018年式以降)の低走行は底堅く推移する、二極化した相場です。3年残価率は参考値・5年残価率は参考値という中位水準は、この二極化を平均した数字です。
下落が進んでいる年式・走行の例
| 年式 | 走行距離 | 買取相場(万円) |
|---|---|---|
| 2017年式 | S63 5万km以下 | 690万円 |
底堅く推移している年式の例
| 年式 | 走行距離 | 買取相場(万円) |
|---|---|---|
| 2018年式 | S63 3万km以下 | 1,400〜1,520万円 |
| 2019年式 | S63 3万km以下 | 1,160〜1,350万円 |
| 2020年式 | S63 3万km以下 | 1,290〜1,490万円 |
同じS63でも前期・多走行か後期・低走行かで2倍以上の差が生じています。全体像は買取価格の実態(ハブ記事)を参照してください。
※実勢相場の集計値。装備・修復歴・整備履歴で変動します。
値崩れリスクが高い「危険な年式・条件」
値崩れを避けるには、どの条件で下落が起きやすいかを把握しておくことが重要です。
危険1:2014〜2016年式の前期型
2017年フェイスリフト前の前期型は、後期型との装備差から相場が下がりやすい層です。2016年式S63は3万km以下でも770万円と、後期型の半額近い水準です。前期型を保有している場合は早めの売却判断が有効です。
危険2:走行10万km超の多走行
2016年式S63の16万km以下500万円が示すように、走行が大きく伸びた個体は下落幅が拡大します。大型AMG特有の高額整備が今後発生する可能性も買取側のリスクと見られ、査定が伸びにくくなります。
危険3:整備履歴・記録が不十分
エアサスペンションやV8/V12の整備履歴が不明な車両は、買取側が将来の整備費を見込んでマイナス評価しがちです。記録の有無が前期型では特に査定差として表れます。
値崩れを回避するための具体策
値崩れを最小限に抑えるための実務的な対策を整理します。
対策1:節目走行の手前で査定を回す
2018年式S63は3万km以下で1,400〜1,520万円、5万km以下では940〜1,000万円まで下がります。3万km・5万kmといった節目を超える前に複数社で査定を取るのが基本です。
対策2:前期型は所有コストと相談して早期判断
前期型は時間の経過とともに下落が続きやすく、保険・税・整備の所有コストも重なります。乗り続ける理由が明確でなければ、相場が残っているうちの売却が合理的です。
対策3:整備記録と純正装備を揃える
整備履歴・保証書・スペアキー・純正オプションを揃えると、前期型でも査定が安定します。大型AMG特有の高額整備が手当て済みであることは査定にプラスに働きます。
残価率の観点での値持ちはリセールバリュー記事で詳しく解説しています。
後期型・希少グレードは値崩れしにくい
すべての個体が値崩れするわけではありません。下落しにくい層も明確に存在します。
後期・低走行のS63
2018〜2020年式の3万km以下は1,290〜1,520万円を維持しており、生産終了済みモデルとしての希少性が下支えとなっています。状態の良い後期型は急落しにくい層です。
希少なV12のS65
S65は2016年式7万km以下で1,250〜1,270万円という単一実績で、流通量がきわめて限られます。V12搭載車という希少性から、走行が伸びていても価格が崩れにくい傾向があります。売り時の見極めは売り時記事で解説しています。