AMG Sクラスクーペの残価率の実態
結論として、AMG Sクラスクーペのリセールバリューは3年残価率は参考値・5年残価率は参考値です。直近年式の最高値1,490万円を基準に、3年落ち相当(2017年式の最高値1,030万円)・5年落ち相当(2015年式の最高値800万円)を比較した値で、大型AMGクーペとして中位水準にあたります。
残価率の目安
- 3年残価率: 約69%(基準1,490万円に対し2017年式最高1,030万円)
- 5年残価率: 約54%(基準1,490万円に対し2015年式最高800万円)
10年落ち相当は今回の年式範囲(2014〜2020年)の外側となるため、精密な残価率は算出していません。生産終了済みの大型クーペで流通も多くないため、これらの数字は参考値として捉えるのが妥当です。残価率の解釈は買取価格の実態(ハブ記事)と併せて確認してください。
※残価率は年式別の最高値を用いた目安。装備・走行・市況で変動します。
年式・グレード別のリセール傾向
残価率は年式とグレードによって大きく傾きが異なります。実勢データから傾向を整理します。
後期型S63(2018〜2020年式):値持ちが良い
| 年式 | 走行距離 | 買取相場(万円) |
|---|---|---|
| 2020年式 | S63 3万km以下 | 1,290〜1,490万円 |
| 2019年式 | S63 3万km以下 | 1,160〜1,350万円 |
| 2018年式 | S63 3万km以下 | 1,400〜1,520万円 |
2017年フェイスリフト後の後期型は装備が新しく、低走行であれば残価率が高い層です。生産終了済みモデルの希少性も下支えになります。
前期型S63(2014〜2016年式):残価率が下がる
| 年式 | 走行距離 | 買取相場(万円) |
|---|---|---|
| 2014年式 | S63 3万km以下 | 700万円 |
前期型は時間経過とともに残価率が低下し、多走行ではさらに下がります。
希少なV12のS65:別枠のリセール
S65は2016年式7万km以下で1,250〜1,270万円という単一実績です。V12搭載車という希少性から、一般的な残価率の枠とは別に評価されやすいグレードです。
リセールバリューを最大化する売り方
同じ車でも売り方次第でリセールは変わります。残価率を最大限引き出すための実務ポイントを整理します。
STEP1:走行3万kmの節目前に売る
2018年式S63は3万km以下で1,400〜1,520万円、5万km以下では940〜1,000万円まで下がります。残価率は走行の節目で段差が生じるため、手前で査定を回すのが鉄則です。
STEP2:整備履歴・純正装備を揃える
エアサスやV8/V12の整備記録、designoレザー・純正AMGホイールなどの装備が揃っていると残価率が安定します。記録不備は将来整備費の懸念としてマイナス評価されがちです。
STEP3:複数社で評価のばらつきを取りに行く
流通量が限られる大型AMGクーペは業者間で評価が分かれます。2社以上で査定を取り、上限を把握してから判断します。値崩れリスクのある条件は値崩れ記事で確認できます。
生産終了モデルとしての今後の値持ち見通し
リセールを考えるうえで、Sクラスクーペが置かれた市場環境を押さえておく価値があります。
後継クーペが存在しないという希少性
SクラスクーペはC217/A217世代を最後に後継が設定されず、生産終了しています。フラッグシップサルーンをベースにした大型2ドアラグジュアリークーペという成り立ちは現行ラインナップに代替がなく、状態の良い後期型・低走行個体の値持ちを下支えする要因です。
V12搭載車の希少性
S65が積む6.0L V12ツインターボは、メルセデスのV12搭載車が縮小していく流れのなかで希少性が高まる方向にあります。ただし数字での高騰を断定できる材料はなく、あくまで希少性が下支えになる見通しという位置づけです。
前期・多走行は早めの判断が合理的
一方、前期型や多走行は残価率の低下が続きやすく、所有コストも重なります。具体的な売却時期は売り時記事で詳しく解説しています。